仲順流れ
仲順流れ
仲順流りや七ながり 黄金のはやしん七はやし 仲順大主や果報な者 産し子や三人 産し出じゃち 仲順流りはいつまでも 黄金の林の物語りもいつまでも
仲順大主は果報な者 3人の子供たちから孫までも

エイサーの王様曲である『仲順流れ』は、北中城村仲順に伝わる仲順大主にまつわる題材に先祖供養の歌として、各地のエイサーに取り入れられています。歌の発祥に関わる仲順のを称え、末永い伝承を祈って建てられてのが、仲順流れの歌碑です。


通常、琉歌は八八七八の音数であるのに対して、不思議なことに、『仲順流れ』は五七調のリズム。エイサーの元来は、本土の仏教僧袋中上人が念仏踊りを沖縄の音楽にのせて伝えたのが始まりだとされていますが、その時の流れをくんでいるのかもしれません。


仲順大主と黄金の林の物語とは、こんなお話です。


学者であった仲順大主は、早くで妻を亡くし、男手ひとつで三人の子供を立派に育てあげ、孫と共に毎日楽しい生活を送っていた。しかし、だんだんと年をとっていくと、自分の財産の行方が気になり始めた。


「できれば、一番親思いの息子へゆずりたい。」そう思った仲順大主は三人の息子を座敷によび、こんな話をした。「私も年をとり体が弱くなってご飯ものどを通らなくなってきた・・・。そこで、これからは、人の乳を飲んで生きていこうと思う。孫達に飲ませている乳は、今日から私がもらうことにする。そこで、親思いの証として、お前達の子供は捨ててもらいたい。もっとも、乳が飲めなければ子供が育つわけもなかろうが。。」


当然ながら、息子達は大騒ぎです。長男と次男は「何てひどい!学者であろうとも人がそんなお言葉。自分の孫を捨ててまで長生きしたいとは!?」兄弟の二人は、そう言うなり、さっさと出ていってしまった。


しかし、三男だけは座敷に残り、「父さんと子供どちらも大事ですが、子供はこの先、天から授かることもあるでしょう。しかし、お父さんはこの世にたった一人だけです。お言いつけに従いましょう。」と、目に一杯の涙をためながら言った。仲順大主は、にっこり笑うと「よく分かってくれた。それでは、三本松の木の下に穴を掘って、早速子供を埋めて来なさい。」と三男に言いつけた。


三男は、父親を誰よりも大切に思ったばかりに、子供を生き埋めにする羽目になりました。言われたとおり、木の下に涙を流しながら穴を掘っていると、「カチーン・・・。」とクワの先に何か硬いものが当たった。そこには小さなカメが出てきた。中を見てみると一杯に詰まった金の山。仲順大主が埋めておいた黄金の入ったカメだった。


戻ってきた三男家族に仲順大主は、「さっきはひどいことを言ってすまなかった。この黄金は一番親思いのお前に譲ろう。」こうして三男家族は、親を思う気持ちを忘れずにいつまでも仲良く幸せに暮らしたということでした。


参考文献
『新おきなわ昔ばなし』 
エイサーに関するCD/DVD
『文歌碑めぐり』 垣花武信・東江八十朗著 那覇出版社


基本情報
場所 中頭郡北中城村字仲順60
目印 仲順公民館よりさらに山手へ向かって徒歩1分程度
難易度 ☆☆☆(仲順公園を探せばすぐ分かるので、普通に見つけられる。)
対策 蚊・虫よけ
仲順流れ 仲順流れ 仲順流れ
仲順公園入り口 歌碑の背景と説明 近くにある仲順大主の墓
主なアクセス方法
徒歩のみ
仲順公民館よりさらに山手へ向かって徒歩1分程度
沖縄県中頭郡北中城村字仲順60 (Sorry, this address cannot be resolved.)

コメント一覧

沖縄民謡にはこの「仲順流」や「てぃんさぐぬ花」などの
有名曲に代表されるように、「親を想うこと」について謳った
名曲が多いように感じられます。

親が子を想う気持ち、子が親を想う気持ちこそが家族の絆であり、
世界も日本も、都市も地方も、男も女も、普遍のものなのだと
深く共感する今日この頃です。

ましてや、庶民では想像もつかないながら、王位や財産について
生命とひきかえに継承していかなければならないという選択を
迫られ感じていた仲順王の苦悩はいかばかりでしたでしょうか。

長男ではなく三男、という部分にも何か意味があるようにも感じ
られますが、奥深いですね。

とても興味深いお話ですね。重みを感じます。
このお話についてですが、仲順大主は一番の親思い、つまり自分の事を思ってくれる息子に財産を託したようですが、本人は三人の子供に対してどの位子供思いだったのだろうか。と気になりました。
他の二人は子供の事を大事に思うからこそ怒ったのだと思いますし。
もし私が仲順大主なら三人に均等に財産を分け与えるかもしれません。

仲順流りや 歌碑めぐりにいってみたい

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