恩納なべの碑
恩納なべの碑
波の声もとまれ 風の声もとまれ
首里天がなし 美御機拝ま
波の音も静まりなさい 風の音も静まりなさい
国王様がお見えになっておます。みなさん、お顔を拝見して拝みなさい。

琉歌の里恩納村が生んだ、有名な女流歌人「恩納なべ」という人物がいました。「ナビー」の名で親しまれている彼女は、自然を表現するなど非常にスケールの大きい唄が多く残っています。生まれも育ちも農民の子であることから、中には唄に掛けて役人の皮肉を功名に詠んだものもありますが、この唄は、王様を讃える唄です。


国王が北部巡視途中、恩納村に立ち寄った際に万座毛の広場には王様お顔を人目見ようと、大勢の人が集まりました。断崖絶壁の万座毛は「風の音も波の音もうるさく、そして、集まってきた人々の騒々しい声で台無し、せっかくお見えになった国王様を拝みなさい」という主旨の唄です。土着信仰の強い沖縄では、自然は神様でした。ナビーの唄は、天地万物に呼びかけるものが多いので、万葉調ともいわれています。このときの国王尚敬王は、万人が集まり座っている光景を目にして、ここを万座毛と名づけました。

また一方では、次のような唄もあります。


恩納松下に 禁止の碑たちゅす
恋しのぶまでの 禁止やないさめ
恩納の松下になにやら禁止の立て札が立っているというが、
まさか男女の恋を忍ぶことまで禁ずるようなおふれではないでしょう。

1719年、これも尚敬王の時代の話です。中国副使節が北部巡察に出かける途中のことです。
かつて、恩納村番所前の松の木がある場所は、恩納岳が見える立派な景勝地であり、若者達が毛遊びを繰り広げていました。毛遊びというのは、男女が夜の原に集まり歌い舞う遊びで、昼間の労働の疲れを癒す素朴な遊びでありましたが、王府では、男女の風紀の乱れを主張し禁止していました。こんなものを中国使節団に見せてはならないと、そこに禁止の札をたてたわけです。


それをみたナビーが、「まさか、ここでデートすることまで禁止するものではないでしょう。」と笑っている姿が想像できます。もしくは、あなた方お役人様がお札を立てても、愛し合った男女の恋は邪魔できませんよ、と言いたかったのかもしれません。そして面白いことに、恩納松下の唄は、琉球古典音楽『恩納節』の歌詞となって、王府の役人によって今日まで歌い継がれてきました。


参考文献
『文歌碑めぐり』 垣花武信・東江八十朗著 那覇出版社


基本情報
琉歌 ’箸寮爾發箸泙譟”の声もとまれ 首里天がなし 美御機拝ま
恩納松下に 禁止の碑たちゅす 恋しのぶまでの 禁止やないさめ
対訳 ヾ笋忘佞韻詛箸硫擦癲⊂称咾砲気錣杏の音も、すべて静まりなさい。おごそかにして、国王様のお顔を拝みましょう。
恩納番所前にある松の木の下に、なにやら禁止の立て札が立っているというが、まさか、男女の恋までも禁止するというおふれではないだろう。
場所 _固実鴫固次)座毛入り口
恩納村恩納 部落内
目印 _固実鴫固次)座毛入り口
恩納村恩納
難易度 ,領芦痢 
△領芦痢 ☆
恩納なべの碑 恩納なべの碑 恩納なべの碑
万座毛入り口
ここにもナビーの唄が
刻まれている
恩納松下の歌碑 ナビーが住んでいた
とされる屋敷跡
主なアクセス方法

コメント一覧

「波の声もとまれ 風の声もとまれ 首里天がなし 美御機拝ま」

の意味を知りたくて検索して着きました。


ありがとうございます。

琉歌の訳が意訳になっていますね。
意訳の前に逐語訳を付けるともっと良くなると思いますよ!
「波の声もとまれ 風の声もとまれ 首里天がなし 美御機拝ま」の歌の中にはどこにも「おごぞかに」という語はありません。また、「美御機」はミュンチと読み、「み-お-向き」という語です。「み」も「お」も敬称辞の「御」のような語で、国王のお顔であるから敬称辞を二つ重ねています。そして「拝ま」は直訳すると「拝みましょう」の意ですが、神仏のように拝む、という意味ではありません。沖縄方言では「拝む」は「拝見する」という意味の尊敬表現ですので、そのように解釈されると良いのではないでしょうか。

恩納ナビ〜は、沖縄で結構有名ですよね。
それしても琉歌って女の人の、情愛に関するうたが殆どなんですね〜

万座毛の入口に付近にあるんですね〜。
知りませんでした、今度、立ち寄ってみます。

>たけさん
 私もナビーって「ナビーの恋」と関係あるんぢゃないかなぁ〜って思ってます!
 どうなのか気になりますね!

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